こんにちは、
よしおです。
1961年7月30日に公開された『モスラ』は傑作です。
さて、モスラというと東宝が生み出した怪獣の中でも、人気を誇るものですが、ゴジラ、ラドンに比べ、弱いのです。
ゴジラ、ラドンは共に太古の昔に絶滅した言われる恐竜、翼竜がモデルなのに対して、モスラのモデルが昆虫の蛾(moth)なのです。
つまり恐竜、翼竜のエサとされていたと思われる生き物です。
また、人間社会に対してその巨大な翅を巻き起こす風で驚異的な被害を与えますが、対怪獣に対しては、決定的なパワーは持ち合わせていません。
しかし、なぜモスラは人気なのでしょうか?
やはりそれは、その献身的な行動ではないでしょうか。
その基本になったのが、1961年に公開された最初の『モスラ』なのです。
インチキ興行師ネルソンに囚われ見世物となった小美人(ザ・ピーナッツ)の二人を救うためだけに東京そして架空の国ロリシカのニューカーク市に甚大な被害を与えます。
映画の中でも小美人は、
「モスラは善悪の判断は出来ない。ただ私たちを助けに来るだけ」
と語っています。
その守りもののために生命を賭けて、それを邪魔するものは撃破していくいう一途なところが人気の秘訣なのかもしれません。
この映画のベースには、反戦、反原水爆の思想が流れています。
その思想にプラスして戦争への恨みも流れています。
小美人、モスラの出身地インファント島は、ロリシカ国(モデルはアメリカ?)の水爆実験を負った島です。調査で無人島とされていたようですが、ちゃんと原住民がいました。
そしてより直接的に残酷だったのは、インチキ興行師ネルソンが、小美人を奪うために原住民に対して銃にものを居合わせたことです。
これは当時世界的な問題となっていたベトナム戦争を想起させます。
そしてネルソンが、自国のロリシカ国に小美人を連れて行った時もモスラはそれを追いかけ、ロリシカ国のニューカーク市を襲撃します。
まさにこれは東京の恨みだったのではないか僕は感じました。
モスラに対する戦車やそれに乗る兵士が明らかに人形と分かる部分がありますが、そんなところに目をつぶれば、54年の「ゴジラ」とともに昭和の傑作作品だと思います。
モスラ 動画
ゴジラ、ラドンと並ぶ「東宝三大怪獣」モスラの映画第1作
見どころ
監督は「ゴジラ」を生んだ本多猪四郎。精巧なミニチュアワークと緻密な合成カットで魅せる特撮シーンは見応え満点。人気デュオ、ザ・ピーナッツが双子の妖精役で出演。
ストーリー
南太平洋のインファント島で原住民が見つかり、近くで水爆実験を行っていたロリシカ国は調査隊を派遣。隊長のネルソンは、巨大な卵に仕える身長30cmの妖精「小美人」を連れ帰ってしまう。すると、小美人はテレパシーで島の守り神・モスラに助けを求め…。
ここがポイント!
アメリカのコロムビア映画と配給提携し、世界同時公開を目指して製作された。ファミリー向けの要素を盛り込んでおり、幅広い層に支持された。
コメント